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神奈川新聞1993年
女子高生、一針一針心を縫いこむ布絵本
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----- 以下掲載記事全文
≪上鶴間高の女生徒≫
− 一針一針、心を縫い込み、布絵本 スリランカの子らに−
相模原市の県立上鶴間高校(青木裕正校長、生徒数1318人)で、
貧困に苦しむインドネシアやスリランカの子供たちを励まそうと、
生徒たちが、がクリスマスイブに届くように布で作った絵本7冊を送った。
同校の学校家庭クラブに所属する女子生徒らが共同で
一針一針、心を込めて縫った贈り物。
メンバーは子供たちがプレゼントを受け取り喜ぶ日を楽しみにしている。
上鶴間高校では3年前から、
家庭科担当の金子博美教諭(48)を中心に、
生徒らがインドネシアやスリランカにお金を寄付、
教育活動を支援している。
アジアなど外国人を援助している東京都三鷹市の
C.P.I.教育文化交流推進委員会(小西菊文代表)の活動を、
金子教諭が聞いたのがきっかけ。
生徒らは1年間に2本、
缶ジュースを買うことを我慢して、
そのお金を寄付に充てている。
寄付を始めてから交流が深まり、文通も行われるようになった。
女子生徒の間で「お金だけじゃ寂しい。
心のこもったプレゼントがしたい」との声が高まり、今回初めて、
学校家庭クラブのメンバーが
布に日本の行事などを描いた絵本を送ることになった。
絵本には、こいのぼりなどの日本の行事や京都などの名所が
丁寧に縫われている。
「貧しさに苦しむ子供たちを喜ばせようと、
生徒たちは修学旅行にも持っていって、協力して製作していました。
生徒たちの思いやりがとてもうれしい」と金子教諭。
学校家庭クラブの代表丸山玲子さん(18)は
「授業では学べない貴重な経験ができ、
高校時代最高の思い出になりました。
多くの高校生が貧困に苦しむ外国人に関心を持って、
優しい手を差しのべてほしい」
と話していた。